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パナマメトロ3号線の現状について
(2024/5/30)
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1.パナマメトロ3号線の現状について
パナマで建設中のモノレール「パナマメトロ3号線」は、2025年中頃の開業を目指して進行中です。このプロジェクトは全長24.5km、14駅を有し、パナマシティの中心部と西部のシウダッドデルフトゥーロを結ぶ計画です。日立製作所と三菱商事が主導し、韓国の現代建設とポスコE&Cも参加するHPHコンソーシアムが施工を担当しています。3号線は主に高架構造ですが、一部に5.3kmのトンネル区間も含まれます。運行開始後は、通勤時間を大幅に短縮し、道路交通の混雑を緩和することが期待されています。車両は日立とその関連会社が製造し、信号・通信・変電システムも含めて総額約920億円の契約が結ばれています。このプロジェクトは、パナマ西部地域の経済を強化し、約5000の直接・間接的な雇用を創出すると見込まれています。また、年間数十万人の利用が予想され、パナマの交通インフラの重要な一部となる予定です。
JICA（独立行政法人国際協力機構）の資料によると、完成予定時期は2026年10月（アルブルック駅～シウダ・デル・フトゥーロ駅間商業運転開始時をもって事業完成）として示されています。
事業実施スケジュール（協力期間） 2016 年 4 月～2029 年12月を予定（計164か月）。トンネル区間を含むアルブルック～シウダ・デル・フトゥーロ間商業運転開始時（2026年後半予定）をもって事業完成とする。
JICA 事業事前評価表 より
プロジェクトの概要
総延長: 約25km
駅数: 14駅。
1.Albrook
2.Balboa
3.Panama Pacifico
4.Loma Coba
5.Arraijan
6.Arrijan Mall（将来駅）
7.Burunga 8.Nuevo Chorrillo
9.Caceres（将来駅）
10.Vista Alegre
11.Vista Alegre2
12.Nuevo Arraijan
13.San Bernardino（将来駅）
14.Ciudad del Futuro
主要ルート: アルブルック駅からシウダーデルフトゥーロまでを結び、パナマ運河の下を通過する6キロメートルのトンネルセクションを含む。
進捗状況
工事進捗: 2024年3月時点で、土木工事は全体の50%完了しています。特に、高架部の建設が順調に進んでおり、パナマ運河のトンネル部分の準備も進んでいます。
主要な進展
パナマメトロ3号線の建設工事は現在50%の進捗率に達しています。
工事は現在、24時間体制で進行中で、全体で25か所の工事現場が稼働しています。これには、車両基地の建設や高架モノレールのガイドウェイの設置などが含まれます。車両基地は65%の完成率を達成しており、最初の列車は既に日本からパナマに到着し、今後数ヶ月にわたり試験が行われる予定です。
さらに、すべての駅の建設が進行中で、最も進んでいるシウダ・デル・フトゥーロ駅は47%の完成率を達成しています。高架モノレールのガイドウェイも90%が完成しており、950本のコンクリート軌道桁が設置されています。
車両と技術
車両: 日立、日立レールSTS、三菱のコンソーシアムが供給する26編成の6両編成のモノレール車両が使用されます。これらの列車は、日本で製造され、2024年初頭にパナマに到着しました。これらの車両はエネルギー効率の高いシステムを備え、運行時のエネルギー消費を削減する設計がされています。
経済的影響と期待
経済効果: プロジェクトの完了により、パナマオエステ地域の経済が活性化し、5000以上の直接および間接的な雇用が創出されると予想されています。
交通利便性: 完成後、アルブルックからシウダーデルフトゥーロまでの移動時間が90分から45分に短縮され、1日あたり16万人の乗客が利用する見込みです。
さらなる延伸計画（第二期）
計画の第二フェーズ: 将来的には、路線をラ・チョレーラまで延伸し、総延長を34キロメートルに拡大する計画も検討されています。この延伸により、さらに多くの地域住民が公共交通を利用できるようになります。
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記事編集者：田村拓丸 Takumaru Tamura
MJWS代表 ・ 編集室 デスク (Representative・Assistant editor)
モノレール運行会社との情報交換を基に、コミュニティ向けの講演を実施。モノレール関連記事の執筆や校正、デザイン画の構成・作成、モノレールインフラの維持発展を目指した多岐にわたる活動を展開。 |
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