モノレールニュース
-2024年度-
その他
キング・アブドラ金融地区金融地区(KAFD)
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2024年10月31日、サウジアラビアの首都リヤドに位置するキング・アブドラ金融地区(KAFD)で、モノレール建設プロジェクトの契約が締結されました。このプロジェクトは、KAFD内のオフィス、商業施設、レジャー施設を結ぶ全長3.6kmの高架環状線で、6つの駅が設置される予定です。これにより、KAFDは徒歩圏内で移動可能な「10分都市」として、公共交通機関の利用促進と自家用車の使用削減を目指します。
モノレールは、アルストム社のINNOVIA MONORAIL 300システムが採用され、6編成の自動運転車両で運行され、ピーク時には最大3,500人の乗客を輸送可能な設計です。また、リヤド・メトロとの接続も容易で、都市全体の交通網との連携が強化される予定です。
今回の契約は、KAFD開発管理会社(KAFD DMC)が、CRRC(香港)有限公司、CRRC南京浦鎮車輛有限公司、およびハッサン・アラム・コンストラクションのコンソーシアムと締結しました。
なお、KAFDモノレールプロジェクトは、2016年に一時中止されたものの、2022年に計画が再始動されました。この再始動にはシストラが技術および監督サービスを提供しています。今回のモノレールシステム導入により、KAFD内外での移動がより効率的かつ快適になることが期待されています。
KAFDモノレールとは?
KAFDモノレールは、サウジアラビアの首都リヤドに位置するキング・アブドラ金融地区(King Abdullah Financial District, KAFD)内で計画・建設されている都市型モノレールシステムです。本プロジェクトは、金融地区内の短距離移動を効率化し、歩行者中心の「10分都市」という都市計画理念を具現化するための先進的な交通インフラとして位置づけられています。
このモノレールシステムは、全長約3.6kmの高架環状線で構成され、6つの駅が戦略的に配置される設計となっています。運行車両は、完全自動運転技術を搭載した6編成の電動車両で、ピーク時には最大3,500人の輸送能力を誇ります。各車両には先進の信号制御システムと自律運転アルゴリズムが組み込まれており、高い運行精度と安全性を実現します。
キング・アブドラ金融地区(KAFD)と建設中のモノレール軌道 (c)shutterstock |
キング・アブドラ金融地区(KAFD)外観 (c)shutterstock |
さらに、KAFDモノレールはリヤド・メトロとの接続を考慮した設計となっており、リヤド市全体の多層的な公共交通ネットワークへの統合が図られています。これにより、地域間のアクセス性が向上し、都市全体の交通効率が最適化されると期待されています。
本プロジェクトは2016年に一時中止されましたが、2022年に計画が再始動され、2023年にCRRC(香港)有限公司、CRRC南京浦鎮車輛有限公司、ハッサン・アラム・コンストラクションとの建設契約が締結されました。その後、プロジェクトは本格的に進行しています。
INNOVIAモノレール
INNOVIAモノレールは、ボンバルディア社が開発・展開を開始した完全自動運転のモノレールシステムで、都市型交通機関として高い効率性と信頼性を誇ります。このシステムは、現在アルストム社が開発・販売しており、都市部や空港など、さまざまな環境での使用を想定して設計されています。Innoviaシリーズの一部として、さまざまな世代のシステムが提供されています。Innoviaモノレールは、1950年代に開発されたALWEGモノレールを起源とし、ウォルト・ディズニー・テーマパークの採用を契機に広く認知されるようになりました。Innoviaモノレールは、ブラジルのオルトランジア、カナダのキングストン、中国の蕪湖(CRRC浦鎮)、およびイギリスのダービーなど、世界各地の工場で製造されています。
INNOVIA MONORAIL 300車両(サンパウロメトロ15号線) (c)shutterstock |
INNOVIA MONORAIL 300車両(バンコクピンクライン) (c)shutterstock |
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