Monorails of Japan website > モノレール国内編 >未成線・黒崎線
北九州モノレール黒崎線(未成線)には、計画によって複数の終着地点が想定されていた。
北九州モノレール黒崎線北九州高速鉄道(北九州モノレール)黒崎線は、北九州市の副都心黒崎駅付近より小嶺および香月地域を経由し、木屋瀬付近を終点とするモノレール計画路線。北九州モノレール小倉線開業後に検討が開始されるはずでした。 しかし、その後の小倉線の経営状態の悪化を受け計画は頓挫。 現在では、地元の方でもその存在を忘れつつあるという幻のモノレール計画となってしまいました。 1.複数存在した構想ルート終着点北九州高速鉄道(北九州モノレール)黒崎線は、国鉄黒崎駅〜木屋瀬付近までを結ぶ全線およそ12kmの計画路線として知られています。しかしmjwsの調査では、計画された時期や文献によって複数の設定終着ポイントが存在する事がわかりました。 今回は、このそれぞれの終着ポイントについて実際に現地を訪問し、2017年現在どのような様子となっているのか調査を行う事としました。 なお、調査を行うにあたり、参考とした文献を以下に示しました。
2.主に9kmパターンと12kmパターンが存在北九州高速鉄道(北九州モノレール)黒崎線には、主に2パターンの路線計画が存在していた事がわかります(上表左欄)。1つは、当時の国鉄黒崎駅から茶屋原付近に至る全長9kmのパターン。 そしてもう1つが黒崎駅から木屋瀬・山浦付近に至る12kmのパターン。 いずれも小嶺地区を経由し、200号線に終端部を取る線形となっています。 今回はこれら北九州モノレール黒崎線として計画されたABパターンの終点部について散策を行いたいと思います。 また黒崎線の別名小嶺線の名称の由来となった小嶺区域についても立ち寄りました。 |
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3.小嶺地域北九州高速鉄道黒崎線(北九州モノレール黒崎線)の別名、小嶺線の名称の由来であもある小嶺地域。 写真は北九州都市高速道路小嶺インターチェンジ付近の様子で、さらに南下した位置に小嶺台が位置しています。
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4.茶屋原北九州高速鉄道黒崎線(北九州モノレール黒崎線)の計画の内、Aパターンの終点として位置付けられる「茶屋原」。 この一つ手前の位置に配される駅として考えられるのが大谷団地付近。 「茶屋の原」へは、211(200)号線をさらに進み現在の馬場山交差点付近から茶屋の原団地を目指す事となります。
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5.木屋瀬・山浦Aパターンの終点と位置付けられる「茶屋原」および茶屋の原団地を後にし一路211号線に戻ります。 211号線は北九州都市高速道路4号線および馬場山インターチェンジを越境する地点より200号線となります。 とはいいつつも黒崎駅から一連の流れとして200号および211号線となっているため、見た目上は何も変化がありません。
ここまで小嶺地域を旅の起点として、北九州モノレール黒崎線の終点の可能性のあった「茶屋原」および「木屋瀬・山浦」地域を散策してきました。 いずれも、現在では住宅地や商業施設が立ち並び、200号線を中心とした開発が継続的に進んでいる事を確認しました。 同線は黒崎から直方中心部までを一直線につなぐ主要道路として、今日まで市民の生活になくてはならない導線として活躍しています。 仮に北九州モノレール黒崎線が建設および開業を果していたとしたら、上述した導線の役割のみならず、副都心黒崎と直方市域を巻き込む大動脈として、沿線全体が更に大きな町として発展を遂げていたかもしれません。 今回、「未成線・北九州モノレール黒崎線計画路線の終点を散策する」の現地取材および記事作成にあたっては、地元の多くの方々から情報提供をいただきました。 この場を借りてお礼申し上げます。また当ページ内に表記および記載した情報は2017年現在のものとなります。-mjws編集 |
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参考文献 [1]北九州都市モノレール小倉線 建設のあゆみ/北九州市都市計画局 1986.3 [2]日本モノレール協会 20年のあゆみ/日本モノレール協会 [3]新修・北九州市史 経済編/北九州市 H29.3.20 [4]日本の都市と路面交通/西村幸格 芸術出版社 2006.12.30 [5]鉄道ピクトリアル No.294 /鉄道図書刊行会 S49.6.1 [6]鉄道ピクトリアル 1974年6月号 No.294 円藤寿穂:都市交通とモノレール/鉄道図書刊行会 |
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