小型モノレール(小型-国内編)システム別
「日立製作所(SMARTRUN)」


日立製作所(SMARTRUN)
 日立製作所、いわずと知れた世界最大手のモノレールシステムマニュファクチャラーの一つ。
 日立製作所では現在、モノレールシステムとして「大型」「中型」および「小型」に分類されるモノレールシステムをパッケージとして展開しており、この内「小型」として分類されるのがパッケージ名称「SMARTRUN(スマートラン)」と称される小型跨座形モノレールシステム。

 これまで製品として展開してきた「大型」および「中型」のモノレールシステムでは輸送量過剰、そしてスケールに対する建設費が膨大となる事に鑑みて、特に衛星都市や国外において需要規模が比較的小さい都市への導入を図るたに開発された。

1.建設費
特に建設費については、従来の「大型」モノレールシステムでは、1km当たりの建設費が80〜100億円とも言われ、建設費を押し上げる一要因ともなっている。
これに対し、小型跨座形モノレールシステム「SMARTRUN(スマートラン)」では、1km当たりの建設費が50億円程度に抑えられ、需要規模に見合った軌道系交通システムとして導入が可能となっている。

2.導入空間縮小
従来の大型および中型モノレールシステム導入において、日本国内では都市計画法の兼ね合いで22m以上の道路幅員が必要となっている。しかしながら、これら大幅員道路の整備には、多額の費用や長スパンでの時間が必要とされる事から、特にこれからモノレールシステムを導入しようとする衛星都市にとって負担は小さくない。
小型跨座形モノレールシステム「SMARTRUN(スマートラン)」では、車両の小型化およびそれにともなう軌道桁の小サイズ化によって、道路占有区間を縮小。幅員18m程度の道路においても導入が可能となった。

3.採算性向上
小型跨座形モノレールシステム「SMARTRUN(スマートラン)」では、建設費および維持・管理費用の縮減が図られる事によって、モノレール運行における事業採算性が向上。事業者の負担軽減に繋がる他、システム全般の簡素化による維持管理費の抑制が図られる。

 現在運行している路線としては、シンガポールは本島とセントーサ島とを結ぶセントーサエクスプレスが存在。
 日本国内においても、軌道系交通新設を検討している各都市※において候補として挙がるも、現在の所採用に至っていない。(※直近では新潟等)

小型跨座形モノレールシステム「SMARTRUN(スマートラン)」諸元
(数値は代表値( )内は大型における参考値)
 車両形式:跨座形小型モノレール(日立製作所製小型)
 車両編成:4両編成
 輸送力:170人(415人)

 最大軸重さ:平均9t(11t)
 軌道桁種:PCおよび鋼製軌道桁・幅700mm(850mm)
 車両寸法:w2,710×h4,805mm(w2,980×h5,200mm)
 建築限界(複線):6,690mm(7,530mm)
セントーサエキスプレス/シンガポールセントーサ島

 日立製作所・小型跨座形モノレールシステム「SMARTRUN(スマートラン)」は、2018年現在、シンガポール共和国(以下、シンガポールと略記)はセントーサ島と本島とを結ぶセントーサエキスプレスのみに採用されています。
 シンガポールは、マレー半島の南端に位置する島国で、さらにこの南端に位置するのがレジャーセンターとして開発が進められているセントーサ島。マーライオンタワーや遊園地、ゴルフ場およびホテル施設等の多くの施設が整備されています。
 当初この島の開発を手掛けていたのが、セントーサ開発公社。同社は30憶シンガポールドルを投入し大規模な再開発を計画、この事業の一環として進められたのが、後の「セントーサエキスプレス」という事になります。
 日立製作所の小型跨座形モノレールシステム「SMARTRUN(スマートラン)」を含めた7機種が検討対象とされ、この結果「SMARTRUN(スマートラン)」が正式に採用される事となりました。
 「セントーサエキスプレス」は2003年3月に着工、2006年12月に開業を迎えています。

SMARTRUN諸元
 車種:2軸ボギー制御電動連接客車
 型式:Mc1-Tc2(1M1T)連接型2両固定編成
 全編成:日立製作所製  計6編成(12両)

 車体:全アルミニウム合金製溶接構造
 台車:鋼鈑溶接構造2軸ボギーボルスタレス台車
   走行輪 φ945mm
   水平輪φ730mm
 列車数: 4編成(8両)
 列車長: 25.06m/編成
 定員:  124名(座席30名、立席94名)(0.3m2/人)
 満員:  184名(0.2m2/人)
 車両寸法:11,830mm×幅2,710mm×高さ4,805mm(軌道面上3,450mm)
 列車重量:Mc1 19.6t,Mc2 18.2t
 軸重:  8.55t

 駆動方式:2段減速直角駆動方式、減速比6.55
 主電動機:三相かご形誘導電動機、75kW×4台/編成
 制御装置:回生ブレーキ付きVVVFインバータ制御装置
 ブレーキ装置:電気指令式電磁直通空気ブレーキ
        回生ブレーキ併用、応荷重装置付き、ATP連動

 加速度:3.5km/h/s(減速度4.0km/h/s(常用最大)・4.5km/h/s(非常))
 最高速度:50km/h(設計最高速度80km/h)
 最高登坂能力:60‰
 最小曲線半径:35m


モノレールウェブサイトジャパントップへ戻る
- mjws.org サイトトップへ戻る -
上部にリンクインデックスが表示されない場合はお手数ですが、
こちら インデックスページへ戻るをクリックして下さい。