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北九州モノレール小倉駅延伸 タグ
北九州高速鉄道
北九州モノレール 新小倉駅延伸


1998年4月1日 北九州モノレール小倉駅延伸
ページインデックス

 - ページ1 - 
延伸工事初期 [工事開始(1996年)〜1997年2月14日]

 - ページ2 - 
延伸工事中期 [1997年2月14日〜1997年6月]

 - ページ3 - 
延伸工事後期 [1997年7月〜試運転〜1998年2月21日]


 
延伸工事初期 [工事開始(1996年)〜1997年2月14日]

北九州都市モノレール小倉線は、北九州市における都心部と小倉南部沿線開発の促進策として、昭和60年1月9日に開業を果たしました。
残念な事に、当初計画されていた国鉄小倉駅との直接的な接続は叶わず、400mの距離を残して都心側終点の小倉駅(現平和通)を配置する事となりました。
このため、利用者の利便性において十分な軌道系交通の機能を発揮できず、不十分なシステムとして今日に至っています。

昭和63年、北九州市では「北九州ルネッサンス構想」を選定。
この中でJR小倉駅を中心とする地区が都心として位置づけられ、調査および研究が進められました。
この結果、都市モノレールの小倉線延伸・JR小倉駅ビル建替事業などが一体的に整備される事となりました。

 
在りし日の小倉駅軌道末端部分
現在では中央上部の半筒形状部より小倉駅(手前)へ向かってモノレール軌道が延びる。(右写真参照)
なお、小倉駅への延伸時はPC軌道桁は使用せず、全区間鋼製軌道桁を採用した。
そのため、PC軌道桁製作場が建設される事は無かった。
旧北九州モノレール小倉駅外観
2016年現在の様子
(左写真同地点)

モノレールの延伸については、いくつかのルート案が示され、具体的には以下4ルートが検討されました。

@A案:新幹線乗り換え案
AB案:駅前右折案
BC案:駅前左折案
CD案:直進案

更なる延伸も期待できる新幹線乗り換え案については、構造物の複雑化とJR線への導線距離が伸びてしまう事などから除外。駅前左折案についても、A案と同様に導線距離の増加懸念により除外されました。結果、B案およびD案が当初本命案とされ、各種の検討が進められていく事となりました。

平成元年、道路法改正によって立体道路制度が創設された事により、それまで困難とされていたモノレールの駅ビル内乗入れが可能になりました。(都市モノレールは、法律上モノレール専用道、すなわち道路の一部としての位置付けとなる事から、これまでビル等の構造物内へ配置する事が難しいとされていました。)

この事により、駅ビル内にモノレール駅を配置する事が可能となります。乗り換えに要する時間が他案に比べ極端に短く、利便性の向上が図られる事から直進案(D案)が決定項となりました。平成5年1月には北九州市とJR九州の間で「モノレール小倉線を延伸しJR小倉駅に乗り入れる」事に関して覚書が締結され、全国でも初めてとなる駅ビル内突入型のモノレールおよび駅施設が開業する事となりました。

 モノレール新小倉駅側方断面図
新小倉駅のN基準y軸側方断面図(左手が旧モノレール小倉駅側)
大まかに仕分け、1.5階層にJR線プラットホーム、2階層にペデストリアンデッキからの導線、3〜4階部にモノレールプラットホーム、5階層以上が上部構造物(ステーションホテル小倉)となっている。しかしながら各施設は、x軸(全面からの)断面図と重ね合わせると、さらに複雑に重なり合っている状態にあると言え、簡単には説明できない。

 
 旧モノレール小倉駅下部分
小倉駅(現平和通駅)軌道末端部分を駅下部から見上げる。
下部の歩道は切断された状態。

旧モノレール小倉駅下部分旦過駅側
こちらは小倉駅(現平和通駅)旦過側下部。
コンコース部は上下に隅切りを取ってボリュームを小さく見せ、車道部分の採光に有利になるよう配慮された構造となっている。

駅下部の中央分離帯に設置されていたモニュメントは、
後に企救丘車両基地内へ移設される事となった。
 


旧小倉駅の現在

 
 北九州モノレール旧小倉駅末端を下面より見上げる
小倉駅(現平和通駅)軌道末端部分を下から見上げる。

北九州モノレール旧小倉駅の現在の様子
2016年現在の様子
(左写真同地点)
旧小倉(現平和通)は、最上層はプラットホーム、その下にコンコースおよび歩行者用連絡通路およびエスカレーター等の施設で構成される駅舎で、他の標準型の駅舎に対し小倉型と呼称されます。各層はエスカレーター、階段で結ばれ、交通機関の乗り換えの利便、既存都市機能との結節の強化が図られています。

旧小倉駅(現平和通)(以下、旧小倉駅と略記)は、北九州モノレール小倉線の他の駅(標準駅)と比較して特異的な構造および外観を持っています。外壁については、他の標準駅がGRCパネルを採用したのに対し、旧小倉駅ではアルミパネルを採用しています。

 北九州モノレール夏競馬号
標準型駅舎 企救丘駅
GRCパネルで化粧された駅舎外壁は、北九州モノレールの駅舎の代名詞となっている。
 モノレールの保線作業 工作車501
標準型駅舎 香春口三萩野
都市高速を跨ぐために採用された鋼軌道をそのまま飲み込む駅舎。
標準型駅舎の中では最大規模の建造物となった香春口三萩野駅。

ターミナル駅として機能させる事が前提であった旧小倉駅では、他の標準駅の約2倍の施設規模で計画されました。このため、ボリュームを小さく見せ、柔らかく、スレンダーにする必要がありました。
不必要な出隅部分はカットされ、大胆な曲線を採用することにより景観性を考慮したデザインとなっています。
標準駅で用いられる外壁(GRCという材料)は、セメント、砂等よりなるモルタルに、引張り曲げの強度を持たせるため、特殊なガラス繊維(耐アルカリ性等)をモルタルと同時に吹き付けて形成し(ダイレクトスプレー工法)補強した物です。
GRCでは大きな曲線を成形する場合、モールドの数などにより不経済になり易く、デザイン的にも制約が多い事等がデメリットととなりました。そこで、経済性ではGRCパネルに劣るものの、加工性、意匠性で勝るアルミパネルを旧小倉駅では採用する事となりました。

 
小倉駅(現平和通駅)軌道末端部分。
末端に設置されていた半筒形状部は撤去され、仮の車止めが設置されている。
 
小倉駅(現平和通駅)軌道末端部分(1996年10月13日)
末端に設置されていた半筒形状部およびPC軌道桁が撤去された。
続いて同場所には、鋼製の軌道桁が設置された。
新駅舎が建設されるJR小倉駅とモノレール小倉駅
建設中のJR小倉駅外観。
右手に見える看板下が仮の駅改札口だった。
新駅舎が建設されるJR小倉駅とモノレール小倉駅 告知看板
建設中のJR小倉駅に設置された完成予想図(看板)。
駅にモノレールが吸い込まれていく姿を想像するだけでワクワクさせられた。

 
 建設中のJR小倉駅とモノレール駅舎
建設中のJR小倉駅外観。
正面の凹部分にモノレール駅が出来る予定。
(現在の状況は右図を参照)
 小倉駅全面からみるモノレール駅
2016年現在の様子
(左写真同地点)
 建設中のJR小倉駅 駅前に建設されたモノレール支柱 新駅舎が建設されるJR小倉駅とモノレール小倉駅 現在の様子
2016年現在の様子
(左写真同地点)

 北九州モノレール小倉線 JR小倉駅とモノレール駅 
新小倉駅の現在
駅中より飛び出してくる様は、北九州のシンボル的存在となりました。


1996/10/13
 
1996/10/13


上下写真の現在の様子

 北九州モノレール延伸 そごう前にて建設中のモノレール軌道
小倉駅(現平和通駅)へと連立するモノレール支柱
モノレールの延伸によって、小倉駅前の風景もガラッと変わっていった。
北九州モノレール延伸 そごう前 
2016年現在の様子
(左写真同地点)
 JR小倉駅より見る北九州モノレール延伸工事
左手に在りし日の「そごう」が見える。
現在は井筒屋(コレット)となっている。
旧小倉駅は一階部分にメイン改札口が設置されていたため、JRよりモノレール小倉駅へ向かう乗客はいつもこの景色を見ていた。
(写真左部分に横断歩道が設置されていた。)
現在はペデストリアンデッキが設置されているため、二階部分からの景色がデフォルトになっている。
 
 コレット正面玄関より見るモノレール軌道 1997年
 コレット正面玄関より見るモノレール軌道 現在の様子
2015年現在
 北九州モノレール延伸工事が進むそごう前 北九州モノレール延伸工事が進むそごう前 2016年現在の様子
2016年現在の様子
(左写真同地点)
 モノレール延伸工事が進むJE小倉駅前広場  モノレール延伸工事が進むJE小倉駅前広場 2016年現在の様子
2016年現在の様子
(左写真同地点)
 旧小倉駅付近のモノレール支柱
旧小倉駅付近のモノレール支柱 現在の様子
2016年現在の様子
(左写真同地点)
 
小倉駅(現平和通駅)前の交差点付近。
左右方向に西鉄路面電車が走っていた。
 駅にはモノレールのモックアップが設置された
次ページ -ページ2- へ続く
 
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1998年4月1日 北九州モノレール小倉駅延伸
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