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モノレール国内編 小田急モノレール

小田急モノレール
小田急電鉄 向ヶ丘遊園線
(小田急モノレール)
-Odakyu Mukogaoka-Yuen Monorail-
Straddle-beam monorail (Lockheed) system , Kawasaki


 
社名 小田急電鉄 向ヶ丘遊園モノレール線
(別名 小田急モノレール、向ヶ丘モノレール、小田急向ヶ丘遊園線)
設立 1966年
営業距離 1.1km
モノレール方式 跨座式(日本ロッキード式)
 向ヶ丘遊園モノレールの軌道桁サイズ
図.モノレールの規格一覧
左段:海外マニュファクチャラー
右段:日本マニュファクチャラー


 向ヶ丘遊園モノレール
向ヶ丘遊園最終営業日の様子
向ヶ丘遊園大階段より撮影した正門付近の様子。
写真中央横方向に走る線(レール)が小田急向ヶ丘遊園線のモノレール軌道。
モノレール廃止およそ一年後の2002年3月31日、向ヶ丘遊園もその歴史に幕を閉じた。
撮影:7N4RBN
 向ヶ丘遊園モノレール線廃線跡向ヶ丘遊園駅
向ヶ丘遊園モノレール線廃線跡
向ヶ丘遊園駅の現在の様子
(撮影2017年2月)
向ヶ丘遊園モノレール線廃線跡のモニュメント
向ヶ丘遊園モノレール線廃線跡
廃線跡中間点には写真の様なモニュメントが設置される。
(撮影2017年2月)
向ヶ丘遊園モノレールさよなら見学会
向ヶ丘遊園モノレール廃線跡散策 

向ヶ丘遊園モノレール線
車両 500形スペック
全長 13.2m
全幅 3.05m
重量 15.3t
定員 120名
最大乗客数 140名
設計最高速度 120km/h
加速度 5.6km/h/s
減速度 8.0km/h/s
最小曲線半径 22m

1-1.日本ロッキード式モノレール

 日本ロッキード式と称されたこのモノレールは、営業路線としてはこの世に現存していません。
 アメリカのロッキード社の名を取るこのモノレール方式は、日本国内において川崎重工の手によって製造、向ヶ丘遊園および姫路市に導入されました。

1-2.日本ロッキード・モノレール社(1962年)

 1962年12月、川崎航空機工業、川崎車輌等を主体とする日本法人「日本ロッキード・モノレール社(Niho Lockheed Monorail Co.)」が設立されました。
 California Division of Lockheed Monorail Co.によって発案された、これまでにない発想のモノレールシステム(軌道系交通機関)の試験および研究を行うための物でした。
 同社が開発を進めたモノレールシステムはその後「ロッキード式モノレール」として広く知られる事となります。
 軌道桁上面に設置された鉄製50T軌条(旧新幹線規格)を走行および案内軌道兼用とし、軌道桁の両側面に安定軌道を設け、これらの軌条を鉄車輪で走行する方式を採用していました。
 国内では他に姫路市営モノレール※も同型を採用していました(既に廃線)。
 走行輪には直径610mmの弾性車輪を、安定車輪には直径520mmの弾性車輪を用いており、いわゆる(二条)鉄道のモノレール版と言える構造を有しました。

小田急モノレールと同タイプの台車
ロッキード式モノレールの台車(両写真とも姫路)
ロッキード式モノレールの台車

 同モノレールシステムの開発は、川崎航空機岐阜工場内に設けられた実験線により行われました。
 この時使用された試験車両が、後の小田急向ヶ丘遊園線で活躍する500形(501、502)の2両編成となりました。
 航空機メーカーの冠を持つだけあり、当時鉄道車体への導入は珍しかったアルミ材を用い製造が行われました。
 最大ベースではあるものの、標準T形と呼称される試験車両のスペックは驚異的な数字を示しました。

2.小田急向ヶ丘遊園線(小田急モノレール)

  1966年4月23日、小田急向ヶ丘遊園線(小田急モノレール)は国内初のロッキード式モノレール路線として開業しました。
 小田急向ヶ丘遊園線、通称小田急モノレールは向ヶ丘遊園正門と小田急向ヶ丘遊園駅を結ぶ全長1.1kmのモノレール路線。
 同線の開業まで、該当区画を走っていた豆汽車の置き換えとして採用され、向ヶ丘遊園正門と小田急向ヶ丘遊園駅の1.1kmを結びました。

 小田急モノレール
向ヶ丘遊園駅に停車中の
向ヶ丘遊園モノレール 500形
 向ヶ丘遊園モノレール 前面
向ヶ丘遊園モノレール線
500形(標準T形)正面

 2000年まで営業運転を続けていたものの、同年に台車の亀裂が確認された事で運休となり、翌2001年2月1日を持って廃止となりました。 2001年の小田急モノレールの廃止を持って、国内のロッキード式モノレールはその歴史に幕を閉じる事となりました。


 ロッキード式モノレールの軌道桁
ロッキード式モノレールの軌道
 ロッキード式モノレールの走行軌条
軌道桁上面に設置された鉄製50T軌条(両写真とも姫路)

 当時国内への展開を続けてたアルウェーグ式モノレールとは相対的に、ロッキード式モノレールは1970年の日本ロッキード・モノレール社の撤退を機に衰退を余儀なくされます。

 当時跨座式モノレールシステムの開発競争にしのぎを削っていた3社(日立、東芝、川崎)は、時を同じくしてジョイントベンチャーを結成。この時国内におけるモノレールシステムのベースは、既にゴムタイヤ駆動による低騒音化の道を決していました。鉄軌条&弾性車輪を用いるロッキード式モノレールは騒音面で劣り、既に活路を失いつつありました。川崎航空機四本社長は最終的に見切りをつけ、資本金9億円の日本ロッキードモノレール株式会社は解散される事となりました。

取り残された国内2路線(小田急および姫路)のうち、小田急電鉄向ヶ丘遊園モノレール線は自社メンテナンスにより運行をつづけました。姫路市営モノレールも保守メンテナンスおよび予備車からの部品取り等によって延命を続けましたが、その後休止を経て廃線となりました。

向ヶ丘遊園モノレール線は上述した歴史の中にありながら、1966年開業から2000年に至まで、世界で唯一のロッキード式モノレールとして営業運転を続けていました。
しかし、最終的に2000年の定期点検時に台車に亀裂が発見され、同年運休、翌2001年2月に廃線となりました。
最終の記念運行こそ実施されませんでしたが、廃止後の翌月(2001年3月24日(土)・25日(日))に「向ヶ丘遊園モノレールさよなら見学会」が開催され、この後車両は解体。
順次、軌道および支柱もその姿を消していく事となりました。
 向ヶ丘遊園モノレールさよなら見学会の様子
「向ヶ丘遊園モノレールさよなら見学会」時の様子。
見学会は24および25日の2日間開催された。
(7N4RBN様提供画像)
 向ヶ丘遊園モノレールさよなら見学会で展示されるデハ500形
見学会で正門駅に展示された向ヶ丘遊園モノレール車両デハ500形
(7N4RBN様提供画像)

3.姫路市営モノレール

姫路市営モノレール(正式な路線名は無し)は、姫路駅〜手柄山駅(手柄山中央公園)までを結ぶ1.6kmのモノレール路線。
小田急電鉄 向ヶ丘遊園モノレール線と同じロッキード式と呼ばれるモノレール形式を採用していた。
1966年の開業後、営業不振により1974年休止、1979年には廃止となった。
 小田急モノレールと同型式を採用した姫路モノレール
姫路市営モノレール
 大将軍駅
中間駅として存在した大将軍駅

 
当ページ内の画像は、提供者了解の元一部加工を行っています。該当箇所は以下の通り。
・肖像権に関与する箇所 ・画像の著作権の表記
(c) 2001-2017 7N4RBN,(c) 2017 mjws.org
 
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 向ヶ丘遊園モノレール 行き先案内板  向ヶ丘遊園モノレール 車内の様子
  室内の様子
(個人的な意見ですが、写真の見た目より車体は大きく車内も広めです。)
 
 小田急モノレール向ヶ丘遊園駅付近
正門駅へ向かうモノレール車両
(向ヶ丘遊園駅にて)

小田急モノレールの車止め
ロッキード式モノレールの車止め
(向ヶ丘遊園正門駅にて)
向ヶ丘遊園の観覧車よりみえるモノレールの廃線跡
向ヶ丘遊園の観覧車より小田急向ヶ丘遊園駅方向を撮影したもの。
写真中央付近にモノレール軌道が見える。
 
小田急モノレールの乗車券
小田急モノレール営業当時使用されていた乗車券 

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