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大阪モノレール瓜生堂車庫について
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大阪モノレール瓜生堂車庫2021年3月の様子
 

瓜生堂車両基地 概要と定点撮影記録
(2021年3月現在の様子)

 

1.瓜生堂車両基地

2029年の開業を目指し整備が着手された大阪モノレール延伸ルート。今回、大阪モノレールの延伸に伴いあらたに誕生する、瓜生堂車両基地の現在の様子を取材してきましたので以下に紹介します。

2020年4月1日、大阪モノレールでは瓜生堂まで延伸が正式に決定されました。延伸に伴い営業車両が増備されるわけですが、この増備車両の収容、検査、保線車庫の収容等を担当する新たな車両基地が整備される予定になっています。

名称は 仮称瓜生堂車両基地。今回、この瓜生堂車両基地用地の2021年3月現在の様子を紹介します。もっとも今現在は造成工事が進められている段階ですので、画像上に車両基地らしい風景は登場しません。今後定期的な撮影を継続し、変化の様子を紹介していく予定です。

繰り返しになりますが、大阪モノレール瓜生堂延伸計画の経緯を簡単に紹介します。同延伸計画は、2020年4月1日付けで門真市駅〜瓜生堂駅間の工事が認可され、設計を含め2019年に着工されました。8月には支柱建設工事の工事発注、9月には(仮称)瓜生堂車両基地整備工事の契約締結が実施済です。

延伸区間は、既存終点となる門真市駅から南へ約9km。途中駅となる門真南、鴻池新田、荒本の3駅および新たな終点となる瓜生堂駅の計4駅が新設されます。

今回紹介する瓜生堂車両基地は工事上の名称で、当初計画説明時は南伸車庫という名称で登場しました。なお、この前段となる基本設計業務については、2018年11月02日に入札告示された“大阪モノレール (仮称)瓜生堂駅関連施設基本設計委託”によってスタートしています。

大阪モノレール(仮称)瓜生堂車両基地に関連する入札告知
大阪モノレール (仮称)瓜生堂車両基地内の支柱等建設工事委託(2020年12月15日公示)
(仮称)瓜生堂車両基地整備工事(2020年09月09日公示)
(仮称)瓜生堂車両基地整備工事(2020年09月09日公示)
大阪モノレール (仮称)瓜生堂車両基地基本設計(2018年11月02日公示)
大阪モノレール (仮称)瓜生堂駅関連施設基本設計委託(2018年11月02日公示)

現地の様子については、以下概要図を参考にしていただきたいと思います。概要図は車庫敷地が縦長い事、画像の容量を考慮し北側(門真市駅側)および南側(瓜生堂駅側)に分け紹介させていただきます。当車両基地は両開き扇型の線形配置となっており、北側半分に細部検査場、列車検査場を配置、南側に支線(引き込み線・車庫線・入庫線)の他、工作車検修庫、留置線、事務所棟、変電所が置かれます。モノレールの場合、およそ2〜4階層部に本線軌道が配置されている事が多く、瓜生堂車両基地では両開き形状の中心点に向かい支線(引き込み線・車庫線・入庫線)を引き下げていくという縦層配置をとっています。

大阪モノレール瓜生堂車庫イメージパース
(仮称)瓜生堂車庫(瓜生堂車両基地)のイメージパース
(c)大阪府 (c)大阪モノレール

大阪モノレール瓜生堂車庫周辺都市計画図
(仮称)瓜生堂車両基地の設置位置および線配置
(c)大阪府
ちなみに、大阪モノレール既存車両基地である万博車両基地は片方扇形(並列方式)と称さる車庫の線形配置を有していますが、瓜生堂車両基地では双方向扇形が採用されたという事になります。

片方扇形(並列方式)とは、車両基地入り口の分岐器を介して留置線、検車区、保守基地等の主要設備に扇形に分岐させていく方式。車両の入場出場が端的かつ容易というメリットを持つ反面、留置線から各設備へ車両を移動する際に車両基地入場口分岐器まで車両を移動させる必要が生じるというデメリットを持ちます。対して瓜生堂車両基地が採用した双方扇形の車両基地は片方扇形の配線形態を両開き上に配置したものを指します。とくに用地の兼ね合いで進行方向に向かって横方向の面積が確保できない場合(縦方向には面積を確保できる場合)配線数を抑え、分岐器からの留置線等への分散を双方向に行うものです。また片方扇形で課題となる留置線から検車線等の各種の車両入れ替え作業が能率的に行えるというメリットを持っています。

モノレールの場合、営業路線は高架、車庫はGL(地上層)になっている事が多く、車庫入庫線の取り回しで車庫の配置が決定してるといっても過言ではありません。

それでは以下に、瓜生堂車両基地用地の2021年3月現在の様子を紹介します。

1.瓜生堂車両基地北側(門真市駅側)

1-1.細部検査場(1線)
瓜生堂車両基地最北側には細部検査場が設けられます。一般に言う需要部検査・全般検査場です。
大阪モノレール瓜生堂車庫全景
瓜生堂車両基地 細部検査場位置を見る。
 大阪モノレール瓜生堂車庫北側
瓜生堂車両基地 細部検査場位置を見る。
画像は本線方向(意岐部交差点)より撮影

大阪モノレール瓜生堂車庫を意岐部歩道橋より見る
瓜生堂車両基地 細部検査場位置を見る。
画像は意岐部歩道橋より撮影
大阪モノレール南伸車庫の2015年時点の様子
上写真の2015年5月時点の様子
大阪モノレール瓜生堂車庫工事看板
瓜生堂車両基地整備工事を知らせる看板
工事名称は(仮称)瓜生堂車両基地整備工事
1-2.列車検査場(2線)
細部検査場の南側には列車検査場が設けられます。一般に言う月検査場です。

1-3.工作車検修庫(2線・トラバーサ)
瓜生堂車両基地の中間地点には保線等に用いられる工作車車庫・検修庫が配置されます。入札告示情報をベースとすると、万博車両基地同様、トラバーサの設置が予定されています。

大阪モノレール瓜生堂車庫側面
瓜生堂車両基地 工作車検修庫位置を見る。
画像は門真市駅側より瓜生堂駅方向を撮影
大阪モノレール瓜生堂駅方を見る
上写真の2016年5月時点の様子
大阪モノレール瓜生堂延伸車庫北側
2.瓜生堂車両基地南側(瓜生堂駅側)
2-1.留置線(3線)
支線(引き込み線・車庫線・入庫線)が瓜生堂駅より分岐した後、瓜生堂車両基地敷地へと下っていきますが、この西側に留置線が設けられます。留置線は全部で3線、4両6編制が留置できるよう設計されています。留置線とは読んで字の如くですが、営業終了後の営業車両を駐車(滞泊)しておくために設けられるスペースとなります。
大阪モノレール瓜生堂車庫工作車車庫付近
瓜生堂車両基地 留置線位置(および工作車検修庫位置)を見る。
画像は留置線〜中央に配置される分配分岐器付近
大阪モノレール延伸南伸車庫側面
上写真位置から見た留置線付近。

大阪モノレール瓜生堂延伸車庫南側

2-2.事務所棟・変電所
支線(引き込み線・車庫線・入庫線)に入る分岐の左手GLには南側より順に、変電所、事務所棟が建設されます。
大阪モノレール延伸瓜生堂車庫
瓜生堂駅位置より見た瓜生堂車庫
敷地左手手前に変電所および事務所が建設される。 
南伸車庫の瓜生堂駅側
瓜生堂車両基地 留置線位置を見る。
画像は留置線〜中央に配置される分配分岐器付近
大阪モノレール延伸南伸車庫全景
上写真位置から見た留置線付近。
大阪モノレール延伸南伸車庫の2015年時点の様子
上写真の2016年5月時点の様子
 
瓜生堂車両基地

3.瓜生堂駅
瓜生堂車両基地の敷地外ではありますが、上図の最南端部に瓜生堂駅が位置する事となります。

瓜生堂駅は1面2線の島式駅で駅手前に上下線を入れ替える方渡り線分岐器が2機配置されます。このほか、瓜生堂車両基地への支線(入庫線)へ分岐するための分岐装置が1機設けられる予定です。瓜生堂駅はGLより数えて3階部分にホーム階が配置されますが、この2階部分には近鉄奈良線の瓜生堂駅が新たに建設される事となります。あくまでも図面上ですが、瓜生堂駅の南側(久宝寺口側)には折り返し線分岐器は設けず、大阪空港駅の線配置に近い形状となりそうです(大阪モノレールでは少数採用)。

瓜生堂駅設置位置の現在の様子
 
瓜生堂駅設置位置概略図
 大阪モノレール瓜生堂駅イメージパース
瓜生堂駅のイメージパース (c)大阪府
大阪モノレール瓜生堂駅前広場
瓜生堂駅駅前広場。


なお、こちらは余談ですが、瓜生堂車両基地予定地の北側には延伸新設駅となる荒本駅が位置します。今回の撮影取材時、この周辺ではボーリング調査が実施されていました。参考として以下に画像を添付します。



 
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