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-Osaka Monorail-
Straddle-beam monorail (ALWEG) system , Hitachi
2016年1月、遂に門真市~瓜生堂方面延伸が決定。
エキスポシティ開業、吹田サッカースタジアム、延伸計画の進展と
話題の尽きない大阪モノレールを紹介します。
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1.大阪高速鉄道(大阪モノレール)大阪高速鉄道(大阪モノレール)は、大阪モノレール線(本線)および国際文化公園都市線(彩都線)からなる、日本跨座式タイプのモノレール路線です。総延長は28kmにもなります。大阪高速鉄道(大阪モノレール)が建設される以前、大阪府の鉄道路線は、大阪市を中心として放射状に発展していきました。 大阪都市圏は拡大を続け、放射状に延びるJRおよび各種私鉄路線を連絡する環状軌道系交通機関が計画されました。 これが、後の大阪モノレール開業に繋がります。
初期計画として、千里ニュータウンおよび北大阪地区における大阪国際空港~南茨木間の13.7kmの事業特許を取得。 このうち千里中央~南茨木間6.7kmの区間を第一期区間として開業(1990年6月1日)させる事となりました。 2016年現在、大阪モノレール本線は大阪空港より門真市間を開業させています。 2029年にはさらに門真市~瓜生堂間が延伸開業する予定となっています。 大阪モノレールは、国の建設補助を受けるモノレール路線としては、S60年に開業した北九州モノレールに続く2号路線で、いわゆる「都市モノレール」に位置づけられます。 これはつまり、鉄道法ではなく軌道法により管理される軌道で、法律上は道路の一部を構成するインフラストラクチャ(モノレール専用道)として考えられます。 大阪モノレールでは、北九州モノレールの建設で培われた経験および技術を盛り込みつつ、大阪モノレールにマッチした改良および変更が加えられました。 1-1. 大阪環状モノレール計画昭和46年大阪府企画室では交通輸送体型の整備に関連して、鉄道網の整備について以下の様に示しました。・都心部への過度集中を緩和し、多核心的な都市構造の形成が必要である。 ・東大阪を南北に貫き、北大阪、南大阪を東西に結ぶ「中央環状鉄道」の建設が有力 ・環状鉄道には、モノレール等の新しい輸送方法を導入する事を検討する。 その後、昭和46年12月の都市交通審議会第13号答申では、この環状鉄道が新設を考慮すべき路線として答申されました。 現在の大阪モノレール整備の始まりを告げるものでした。 更には翌年の昭和47年11月、都市モノレールの整備に関する法律(いわゆる都市モノレール法)が制定され、いよいよ事業化へ大きく動き出します。 昭和49年には学識経験者、運輸省、建設省および大阪府関係者で構成する「大阪環状モノレール計画検討委員会」を設立。 基礎調査として、環状モノレール導入の検討が開始されました。 次いで昭和51年からは、事業化へ向けての都市モノレール調査が実施され、いよいよ大阪環状モノレールの形が見え出していた。 昭和55年8月、ついに事業主体である大阪府によって大阪府総合計画概案が公表。大阪モノレール環状線について、第一期区間として豊中方面~茨木方面(13km)の建設を促進するものとして示され、さらに茨木方面からの延伸についても事業化の検討を進めるものとして示されました。 1-2. 大阪モノレール線(本線または環状線)大阪モノレール線は、大阪空港駅~門真市駅までの21.2kmを結ぶ大阪モノレールの主路線です。大阪空港駅(伊丹空港)より千里中央駅、近年開業した複合商業施設EXPOXITY(エキスポシティ)を有する万博記念公園を経て、門真市駅までを結ぶ北大阪地区の主要路線と位置付けられます。 現在、既存終点駅である門真市~瓜生堂間9kmの延伸計画が進められています。(2019年着工、2029年開業予定) 門真市~瓜生堂間の延伸開業が実現すると、大阪モノレール本線は延長30kmを突破する長距離モノレール路線となります。 (彩都線と合算すると、その総延長は37kmとなります。) 1990.06 千里中央-南茨木 開業 1994.09 柴原-千里中央 延伸開業 1997.04 大阪空港-柴原 延伸開業 1997.08 南茨木-門真市 延伸開業 2029 門真市-瓜生堂方面 延伸開業予定
1-3. 国際文化公園都市線(大阪モノレール彩都線)国際文化公園都市線(彩都線)は、万博記念公園駅~彩都西駅間6.8kmを結ぶ大阪モノレールの支線です。上述(1-1. 大阪モノレール線)した「大阪モノレール線」については、彩都線開業後、彩都線を含めた大阪モノレール全線について「大阪モノレール」と呼称される様になったため、「本線」と呼び区別されています。 2007年3月には、待望の阪大病院前~彩都西駅が延伸開業しついに当初予定であった彩都本体と繋がりました。 初期に構想されていた豊川駅~彩都西駅間の中間駅である川合駅については、街一体となった整備が必要とされた事から白紙となっています。 1998.10 万博記念公園-阪大病院前 開業 2007.03 阪大病院前-彩都西 延伸開業
大阪モノレール国際文化公園都市線(彩都線)は、2007年3月19日 計画ルートの途中段階である彩都西駅までの区間が開業しています。 将来的には、彩都西駅~東センター駅(仮称)までを延伸開業させ、万博記念公園~開発地区東部に位置する東センターまでを結ぶ事としています。 開発整備が進む西部地区および中部地区に対し、東部地区の開発は未だ進展していません。 更に2008年にはURが東部地区開発からの撤退を表明した事で、開発は一層困難な状況となっていました。
2016年1月、資生堂が彩都東部地区への工場の移転計画を発表します。 新工場建設は、彩都東部地区の7万2350平方メートル区画に建設される予定とされており、従業員900人も同工場へ異動する事になります。 計画では平成30年に着工し、2年後の平成32年稼動開始予定となっています。 ここまで長らく進展がなかった東部地区ですが、上記企業の工場稼動によって東部地区全域の開発が促進されると考えられます。
2.大阪モノレールの車両2-1.1000形,2000形大阪モノレール第一期区間の開業(千里中央~南茨木)では、日立製作所製の1000形車両が導入されました。大阪モノレールの軌道桁を初めて跨いだのは、昭和62年1月9日に搬入された試作車両(06編成)でした。 この試作車両のテスト結果をベースとして、平成元年9月から11月にかけてさらに量産車両5編成(01~05編成)が完成、車両基地に搬入されました。 編成はMc1-M2-M1-Mc2の全電動車とし、4両固定編成2両1ユニットとされています。 現在の所、1101、1102を1ユニット、1105、1106を1ユニットとして計2ユニット(4両編成)で運用されています。 大阪モノレールでは将来6両編成化が施される計画で、これに備えて中間ユニット増設用として1103および1104が欠番となっています。 将来の6両編成化のための構造は連結部にも現れており、1101および1102、1105および1106間が固定用の棒連結器を採用しているのに対し、両ユニット間では密着自動連結器が採用されています。 なお、編成両先頭車両(1101および1106)では簡易首振り装置付き密着連結器が採用されています。 車体構造は全アルミニウム合金製の溶接構造で、薄肉大型材および中空材の導入による構造の簡略化および軽量化が図られています。 また、日本跨座式を基本としており、室内の床面は全面平面床構造かつ座席のロングシート配置とする事で輸送力の増大が図られています。 台車構造は2軸ボギーボルスターレス電動台車で、台車枠は鋼板溶接組立となっています。 初期に採用された主電動機は界磁チョッパ制御式でしたが、以後導入車両の2000形ではVVVF化されています。
2-2.新型車両3000系2017年、大阪モノレールでは、大阪モノレール中期経営計画2017-2021を公表。この中で、既存車両の改造のほか、新型車両の導入計画を公表しました。 そして同年末(2017年12月27日)、インスタグラムにおいて同社公式アカウントは一般初公開となる3000系の画像を掲載した他、公に3000系である事が示されました。 同社広報誌であるOSAKAモノレールPRESS 2018年1月号では、新型車両3000系を特集。 付された情報によって、新型車両は車両基地への搬入が2018年2月下旬、営業運行が6月開始という事が示されました。 余談ではありますが、全ての日本跨座式モノレールという枠組みにおいては、大邸メトロ3号線(韓国大邸市:日本跨座式(中型))において、既に3000系(形)という型番が採番されています。 3. 鉄道むすめ「豊川まどか」大阪モノレールでは開業25周年を記念して、2015年5月31日より鉄道むすめ「豊川まどか」をデビューさせました。鉄道むすめとは、トミーテックがプロデュースする各鉄道事業社のキャラクターコンテンツです。 今後は車両への添付や、大阪モノレール関連の広告および掲示物に登場する予定となっています。
4.営業距離ギネス記録(~2011年)4-1.営業距離大阪モノレール線は、営業距離において日本最長です。また世界的にみても、世界最長の営業距離を誇る路線としてギネスブックに登録されていました。 2011年、重慶軌道交通3号線(当時39.1km)が開業した事により、現在ではその座は奪われています。 重慶軌道交通3号線は現在でも延伸を続けており、2015年度には3号線の支線となる空港線開工も控えています。 日本国内での営業距離上位路線については、以下に示しました。 日本国内におけるモノレール営業距離上位路線【全線営業距離別】28.0km 大阪モノレール(全線)[跨座式(ALWEG_日本跨座式)] 17.8km 東京モノレール(羽田空港線)[跨座式(ALWEG式)] 16.0km 多摩都市モノレール[跨座式(ALWEG_日本跨座式)] 15.2km 千葉都市モノレール(全線)[懸垂式(SAFEGE式)] 大阪モノレール線門真市~瓜生堂間が延伸した場合、全営業距離はおよそ37kmとなる。 【線別営業距離別】 (全線営業距離内訳を示すため大阪モノレール彩都線および千葉都市モノレール1号線を記載した。) 21.2km 大阪モノレール(大阪モノレール線)[跨座式(ALWEG_日本跨座式)] 17.8km 東京モノレール(羽田空港線)[跨座式(ALWEG式)] 16.0km 多摩都市モノレール[跨座式(ALWEG_日本跨座式)] 12.0km 千葉都市モノレール2号線[懸垂式(SAFEGE式)] 6.8km 大阪モノレール(国際文化公園都市線(彩都線))[跨座式(ALWEG_日本跨座式)] 3.2km 千葉都市モノレール1号線[懸垂式(SAFEGE式)] 4-2.参考データ(営業距離の今後)今後更に延伸が計画されている路線として、大阪モノレールおよび多摩都市モノレールが挙げられます。延伸が行われた場合、大阪モノレールおよび多摩都市モノレールの2路線は国内でも路線営業距離トップ2を独走する事になります。 参考数値として、以下に延伸計画が実行された場合の各路線総延長距離を記載しました。 (延伸区間の延長距離はおよそ数値です。いずれも決定されたものではありません。) 延伸計画が実行された場合の各路線総延長距離[大阪モノレール 全線 37km][大阪モノレール 本線 30.2km] 大阪空港-門真市(既存路線延長) 21.2km 計画 門真市-瓜生堂 9km [多摩都市モノレール 35.7km] 多摩センター-上北台(既存路線延長) 16km 計画 上北台-箱根ヶ先 6.7km 計画 多摩センター-町田 13km
4-3.重慶モノレール重慶モノレールとは、大阪モノレールの兄弟にあたる中華人民共和国重慶市を走るモノレール路線です。市内には、モノレール路線として2号線および3号線が運行されています。 2号線では、大阪モノレール1000形後期および2000形に外観が類似した車両が運行されている事でも有名です。 2号線は2014年12月31日 大堰村駅 - 魚洞駅間延伸開業(路線長30.04km(25駅))を持って、大阪モノレール営業路線長を抜き、世界第二位の路線長となっています。 3号線については、世界的に見ても類のない総延長距離を誇るモノレール路線として君臨しています。 3号線は2011年12月30日時点において、1期、2期工事区間である二塘駅̶江北空港駅区間、約40 kmの開業を果たし、世界最長の路線規模となりました。
さらに2012年12月、南延伸区間である魚洞(StNo.3/01) - 二塘間(StNo.3/11開通)が開通、総延長はおよそ56kmとなりました。 2015年には、試験運転を進めていた8両編成も投入が開始される他、3号線の支線となる空港線も開業を控えており、総延長66kmと前例の無い大規模なモノレール路線となる事が決定しています。 技術面において同路線は、全線にわたり無線による移動閉そく制御を導入し、運転間隔は120秒と高密度の運行を実現しています。 日立グループ主導により、初期設計から無人運転技術を搭載しています。 5.大阪モノレールの延伸計画初期の大阪モノレール建設計画は、大阪府豊中市の大阪国際空港(伊丹空港)から堺泉北臨海工業地帯を結ぶ大阪全体を巻き込んだ大規模プロジェクトとして立ち上がったものです。大阪モノレール線(本線)の別名、環状線という呼称はここからきています。 今現在、このうちの大阪空港駅~門真市駅間が開業しています。 また、次延伸区間として門真市~瓜生堂間が挙げられています。 大阪モノレール線の延伸計画は、当初より大阪府道2号大阪中央環状線に沿って堺市方面まで建設される予定です。 そのため、同府道沿いには大阪モノレール線延伸用に確保された緑地帯が存在します。
5-1. 大阪モノレール線 門真市~瓜生堂延伸2004年、近畿地方交通審議会答申第8号において、「京阪神圏において、中長期的に望まれる鉄道ネットワークを構成する新たな路線」が示されました。該当路線のうち、門真市から瓜生堂間が次期延伸区画案として盛り込まれています。
およそ10年が経過した2013年4月、府知事 松井一郎氏によって、事業化に向けたルート等検討業務の開始が各部局へ指示されました。 そして2015年5月、大阪府は門真市~瓜生堂南伸における基本計画等設計業務の落札者をトーニチコンサルタントへ決定したと発表しました。 基本計画等設計業務とは、構想ルートと概略設計を基に事業費を精査するほか、延伸ルートにおけるPC軌道桁(モノレールのレール)制作場の検討を行うものです。 納期は2016年1月末とされており、以降計画の進展があるものと推定されます。 門真市~瓜生堂延伸工事の着工は2018年開始予定、開業は2025年予定とされています。
2016年1月15日、大阪府において戦略本部会議が開かれ、大阪モノレールの延伸計画の方針が決定されました。 タイムスケジュールは当初予定から変更され、2019年度着工(当初予定2018年)、2029年開業(当初予定2025年)として示されました。 その他公表資料によるタイムスケジュールは以下の通り。 2016年(H28年)測量、土質調査、基本設計、環境アセス調査、詳細設計。 2018年(H30年)事業認可、特許および施行実施予定。 2019年(H31年)着工
5-2. 大阪モノレール線 門真市~堺延伸2012年、交通体系見直し案(大阪府)によって、堺までの延伸を2050年までに行う方針が示されました。大阪モノレールの初期計画時には、大阪空港および堺方面からの着工が計画されましたが、実際には大阪空港方面からの建設が進められ現在に至っています。
堺までの延伸ルートは初期構想時に例が示され、以下に示す2パターンが想定されていました。 ①大和川南方ルート 瓜生堂(2029年に延伸開業を予定)より南進 久宝寺口、松原JCTを経由し、大和川南方面を西進するルート(推定最終地点:南海堺駅)。 ルート概略:瓜生堂-久宝寺口st-松原-(大和川南方)-堺st ②中央環状線ルート 瓜生堂(2029年に延伸開業を予定)より南進 久宝寺口、松原JCT、美原地区を経由し中央環状線(2号)を沿い南海堺駅を目指すルート。 (中央環状線:堺中心部では通称フェニックス通り) ルート概略:瓜生堂-久宝寺口st-松原-美原-新金岡st-三国ヶ丘st-堺st
5-3. 大阪モノレール線 大阪空港(伊丹空港)以西延伸既存の大阪空港駅より空港下をくぐり、西方へ延伸する計画が存在します。延伸計画は継続されているものの、延伸区間にあたるとされる兵庫県との調整が必要とされています。
下のタグは、現在の西の終点である大阪空港駅末端に位置する制走堤の画像です。 大阪モノレールおよび日本国内のモノレール延伸計画にかんする内容は、以下ページを参照下さい。 <大阪モノレール>延伸へ 東大阪市が事業費負担を調整 毎日新聞 7月11日(土)10時1分配信 (リンク先:毎日新聞) 5-4. 大阪モノレール線 国際文化公園都市線(彩都線)延伸大阪モノレール国際文化公園都市線(通称:彩都線)における彩都西駅以北は、開発中の中部駅を経由し、東センター(開発中)までを結ぶプロジェクトとされています。今日の彩都線は当初計画路線のうち、万博記念公園~彩都西駅間が開業しており、次延伸予定区間として彩都西~東センター(仮名称)間が残されている状況となっています。 東センターまでの延伸計画については、東センターを含む彩都の整備状況をふまえた上での整備予定とされています。 今後の彩都線延伸の行く末は、彩都東部の今後の開発にかかっています。 彩都線延伸に関する情報および進捗は、以下リンクより関連ページを参照下さい。
6.モノレールとは大阪モノレールは日本跨座式というモノレール方式を採用しています。日本跨座式モノレールとは、"アルウェーグ(ALWEG)方式を用いた日本独自の規格に基づいたモノレール"です。 日本跨座式モノレールは、国内においては北九州高速鉄道(北九州モノレール)の開業を皮切りに、大阪モノレール、多摩都市モノレール、そして沖縄都市モノレール(ゆいレール)と標準規格のモノレールとして採用されています。
6-1.アルウェーグ(ALWEG)式モノレール参考リンク [モノレールとは?]アルウェーグ(ALWEG)式"モノレール"とは、日本跨座式に至る以前のモノレールの原点ともいうべきモノレールシステムです。 国内におけるモノレールの主要路線、名鉄モノレール、東京モノレール、北九州(日本跨座式)、大阪(日本跨座式)、多摩(日本跨座式)、沖縄(日本跨座式)等は、全てこの方式から発展または派生したモノレールであると言えます。 スウェーデンのアクセルレナートウェナーグレン博士は第二次世界大戦後、モノレールの開発事業を展開します。 (「アルウェーグ (ALWEG)」とは、博士の名前の頭文字から取られています。) 彼が開発を手がけたこれらのシステムは、当時ウォルトディズニーの目に留まり、1959年ウォルトディズニーとアルウェーグ開発は共同でディズニーランド内のモノレール路線を開業させました。 その後もアクセルレナートウェナーグレン博士は、遊園内や博覧会用に次々と小規模なモノレールを建設していきました。 1961年にはイタリア トリノでの博覧会で運行、続いて1962年には シアトルの21世紀万博で運行。 日本国内へは日立製作所が技術導入し、1962年ラインパークモノレール線(日立)、1963年関東レースクラブモノレール(日立)、1964年東京モノレール(日立)へと本格的な営業路線建設へと繋がっていきました。 1985年1月9日には、アルウェーグ式モノレールより進化発展を遂げた日本跨座式モノレール、北九州高速鉄道(北九州モノレール)が開業する事になり、その後の日本跨座式モノレールの建設へと繋がっていきます。
6-2.日本跨座式モノレール1967年代、日本国内での渋滞問題は悪化する一方で、より優れた輸送手段としてモノレールが研究対象となりました。時の運輸省(現在の国土交通省)は、日本モノレール協会に委託する形で「都市交通に適したモノレールの開発研究」を取りまとめます。 その結果、日本版ともいえるアルウェーグ(ALWEG)式モノレール、日本跨座式モノレールが誕生する事になりました。 日本跨座式はアルウェーグ(ALWEG)式をベースとしながらも軌道桁を太く取り、2軸ボギー台車を採用しました。 国内導入時のアルウェーグ(ALWEG)式(犬山遊園線や東京モノレール等)に対し、走行倫直径を小さく、幅を広く持たせ床面高さを高くすることで、室内へのタイヤハウスの突き出しを無くしました。 その代償として、重心が高くなってしまった日本跨座式モノレールは、曲線通過速度が遅くなってしまう事、トンネル建設の際のコストが大きくなってしまう事等、デメリットも発生しました。 日本跨座式のデビューは日本万国博覧会(大阪万博)で、大阪万博会場内の移動路線として導入、環状運転されました。 その後、1985年には日本跨座式初の営業路線として、北九州高速鉄道小倉線へ導入されます。 以後日本国内ではアルウェーグ(ALWEG)式の跨座式を採用して開業した路線はすべてこの日本跨座式を採用しています。
[国内で活躍する日本跨座式モノレール]1984年 北九州高速鉄道 開業1990年 大阪高速鉄道 開業 1998年 多摩都市モノレール 開業 2001年 東京ディズニーランド舞浜リゾートライン 開業 2003年 沖縄都市モノレール 開業 日立製作所によって国外への展開も進んでいます。 特に中国重慶市に建設された重慶軌道交通3号線は、営業距離ギネスブックに登録されていた大阪モノレールを抜き、現在世界一の営業距離を有する日本跨座式モノレールとして活躍しています。 また、2016年4月にはパナマ共和国へのモノレール建設に関する調印が日本およびパナマ政府によって行われます。 上述したモノレールはパナマメトロ3号線整備事業と呼ばれ、早ければ2022年の開業を目指す事とされています。 同路線が開業するまでは「モノレール大国」と言われていた日本ですが、現在となってはその称号も過去のものとなりました。 ただし、多種多様なモノレール規格を世へ生み出し、実路線として運用した実績から、日本は「モノレール博物館」である事に違いありません。 [海外で活躍する日本跨座式モノレール]2005年 重慶軌道交通2号線 開業(中国)2009年 ジュメイラ・モノレール 開業 (アラブ首長国連邦ドバイ) 2011年 重慶軌道交通3号線 開業(中国) 2015年 大邸都市鉄道公社3号線 開業(韓国) |
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【参考文献】
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7.大阪モノレールの概要 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
社名 大阪高速鉄道株式会社(大阪モノレール) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
開業 年月日 |
1990.06 千里中央-南茨木 1994.09 柴原-千里中央 1997.04 大阪空港-柴原 1997.08 南茨木-門真市 門真市-瓜生堂方面 延伸計画 |
1998.10 万博記念公園-阪大病院前 2007.03 阪大病院前-彩都西 |
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営業 距離 |
21.2km | 6.8km | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
28.0km | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
駅数 | 14駅 | 5駅 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
19駅 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
基地 付属 駅 |
万博記念公園駅 |
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複・単線 | 複線 | 複線 (万博記念公園駅では2面3線中、 中線を主に使用) |
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モノレール 方式 |
跨座式 (日本跨座式) 日立製作所 大型(軌道寸法850mm×1500mm) 図.モノレールの規格一覧 左段:海外マニュファクチャラー 右段:日本マニュファクチャラー |
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車両 | 1000形、2000形 | 1000形、2000形 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
編成および駅構造 | 4両編成 (全編成6両編成対応可) |
4両編成 (全編成6両編成対応可) 豊川および彩都西駅:4両編成用ホーム 増設により6両編成対応可 |
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2006年延伸工事時の様子 |
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