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モノレールの工作車

新型工作車 601導入(搬入、組立および試験走行を追う)

北九州モノレールの工作車
(2.新型工作車601搬入作業の様子(その2:企救丘搬入〜組立編)) 

1.新型工作車601搬入作業の様子
(その2:企救丘搬入〜組立編)

2018年3月、 北九州モノレールではおよそ19年振りとなる新型工作車を導入。
今回の車両は北九州モノレールでは初となるアント工業&北陸重機製の工作車で、車両ナンバーはついに6代目を示す「601」となりました。今回、関係者様の協力を得て、601号搬入作業〜走行試験までの様子を追いました。記事は前編(〜搬入まで)、中編(組立作業他)および後編(試験走行)にインデックスしてございます。

2.工作車「601」の搬入後組立作業

引き続き、北九州モノレール新型工作車の搬入作業から組立作業までの様子をお伝えします。
クレーン車の到着を待って、いよいよ作業が開始されます。

搬送用に掛けられていた幌が取り外され、ただちに組立作業が開始されました。
キャビン部分の吊り上げが開始され、台車部分に据え付けが行われます。
 台車に上箱が乗せられる北九州モノレール工作車601  組み合わさる601号
北九州モノレール工作車601号が骨格を現した
北九州モノレール工作車601の正面

今回この新型工作車の製作を担当したのはアント工業社様ならびに新潟県の北陸重機工業社様。
主に鉄道用の保守車両や機械社両を製作している企業としても広く知られています。
近年では、多摩モノレールK-1、K-2等既に納入実績があるモノレール工作車マニュファクチャラーの1社としても知られます。
アント工業様においては、特に構内けん引車両、通称「アント(蟻の意)」が広く知られています。

モノレール向け工作車は、国内では他にニチユフォークリフト社(現三菱ロジスネクスト)、日本除雪機械、新潟鐵工所(2007年解散)等の工作車が国内のモノレール運営社にて運用されています。

ついに新型工作車「601」の駆動部およびキャビン部が組み合わさりました。

さて組み立て作業は架台部分(車両前後の左右下部に配置される作業用の台)の設置に移ります。
今回搬入された新型工作車「601」は、大まかに台車(駆動部分)とキャビン部分に分けて搬送されてきました。
この両パーツ以外にも、車両の前後部分に設置される架台が存在しますが、このパーツも分解された状態で搬送されました。パーツ数は、小倉側2基と企救丘側2基の合わせて4基。これらが組み合わさると、工作車の外見はさらに重厚感を増します。
以下写真は、この架台部分の据付の様子となります。

 北九州モノレール工作車601の側面
架台の据え付け作業
(企救丘側左手)
組立が完了した北九州モノレール新型工作車601 
架台の据え付け作業
(企救丘側右手)
 新型工作車601の前面  北九州モノレール工作車601を前部より撮影
架台の据え付け作業が完了
 北九州モノレール工作車601全体写真
本日の作業はここまで。
小倉側右手架台は諸事情により翌日に持ち越し。
北九州モノレール新型工作車とラフタークレーン
クレーン車撤収作業中
北九州モノレール工作車601側面外観
作業終了時の一コマ
北九州モノレール工作車601を前に
現場には笑顔が広がっていました。

前回北九州モノレール社に導入された工作車は「501」。
前後作業架台がキャビン内に収納された構造になっているため、全体的なサイズも大きくなっていました。
取り回しを考慮すると501の前に導入された301程度のサイズが扱い易いそうで、今回導入された601もこの点を考慮したサイズ感になっている(501と301の間程度?)ものと考えられます。

なお、工作車のナンバリングについては北九州モノレールでは世代ごとにナンバーを振っています。

対して大阪モノレールおよび沖縄都市モノレールでは末尾番号増。
大阪:101、102、103、104、105、106(2018年新型)
沖縄:MB-1、MB-2、MB-3(2017年新型)

多摩モノレールでは新型更新時にナンバーを踏襲。
多摩:K-1、K-2 → K-1(更新)、K-2(更新)、K-3はディーゼル車

とされている様です。
なお、北九州モノレールでは不幸を暗示する4ナンバー「401」は工作車ナンバーに採用されませんでした。
モノレールの安全を守る「工作車」のナンバリングならではですね。

3.工作車「601」の軌道桁設置作業〜残組立作業

 翌日、新型工作車「601」の軌道桁への設置作業ならびに残組立作業が行われました。
 以下はその様子を掲載してございます。
工作車601を見つめる社長
601号の側面と北重の担当者さん
 北九州モノレール工作車601全体写真
吊り上げ作業が開始されました。
 工作車601号正面
企救丘側フロントフェイス
 ラフタークレーンで吊り上げられる北九州モノレール工作車
非営業車両といえどかなりの大構造物。
とても重そうです。
 工作車の車体が宙に浮いた
がっつり宙に浮きました。
 吊り上げられる北九州モノレール工作車601全体写真
そのままフェンスを越え、留置線側にスライドしていきます。
 
   
軌道桁に降ろされました。
 
やはり軌道桁の上が居心地が良さそうです。
 
引き続き未設置となっていた架台を取り付けます。
 
架台の設置が完了。
外観上601の組み立てが完了しました。
 
新型工作車を陸送したトレーラーもここで撤収。
長距離ご苦労様です。
もう一つの大仕事、帰路もお気をつけて。

この後、各種艤装作業が施されました。

新型工作車「601」には301、501に引き続き同北九州モノレール社のアイディンティティーカラーである青ラインが入ります。
しかしながら、301、501とは異なり、青ライン2本とその間に反射機能が施された白ラインの3本で構成される新たなデザインとなっています。一新された外観と相まって、壮観なイメージに仕上げられました。
 
 
ブレーキランプ(LEDライト)が点灯

中央寄りがブレーキランプ、外側がハザードランプになっています。
 
画像はブレーキのメンテ・調整の様子。
 

時刻は15時過、各部のチェック作業が完了し、動作確認に移行します。
動作確認の様子については以下「その3」に掲載してございます。。
続きはその3へ・・・
(3.新型工作車601搬入作業の様子(その3:動作チェック・構内試走))

北九州モノレール 新型工作車「601」導入
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(1.新型工作車601搬入作業の様子(その1:移送編))
 
(2.新型工作車601搬入作業の様子(その2:企救丘搬入〜組立編))
 
(3.新型工作車601搬入作業の様子(その3:動作チェック・構内試走))


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