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多摩モノレール箱根ヶ崎延伸 | 上北台駅周辺解説-モノレール軌道末端周辺の散策を面白くする4つのポイント
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3.上北台駅先に存在する不自然な形状をした駐輪場 (都市計画道路とモノレール) |
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さて、3テーマ目にしてようやく、多摩モノレールにおける箱根ヶ崎延伸ルート上へ飛び出す事ができました。 ここから2テーマについては、一見モノレールと関係がなさそうな「駐輪場」に着目していきたいと思います。
3-1.新青梅街道(都計3・2・4号線)上北台駅軌道末端(写真1および2)より北側へ進むこと徒歩2分、新青梅街道(都市計画道路3・2・4号線)と芋窪街道(東京都道43号立川東大和線、都市計画道路立川3・3・30号線)が交わる上立野東交差点に差し掛かります(写真3)。なお、( )内に示した都市計画道路に3つの数字が割り振られていると思いますが、これらの数字は道路の区分や代表幅員(道路の規模)つまり大きさを示すものとなっています。 一例として、都市計画道路(立川)3・2・4号線という呼称には、【都市計画道路 立川4号:代表幅員30~40m(計画30m)の幹線道路】とう意味があります。 それぞれの番号の意味については以下に記載させていただきましたので、参考にご覧下さい。 例)立川[(A)3・(B)2・(C)4]号 = A道路(街路)区分、B道路規模、C通し番号 Aの道路区分とは、計画される街路、つまり道路の種類の事を指していて、立川3・2・4号(新青梅街道)の場合、幹線街路である事を意味しています。 以下に代表的な道路区分を示しました。 緑色で示すものが、立川3・2・4号(新青梅街道)に該当するものです。 道路区分【1:自動車専用道路、3:幹線街路、9:都市モノレール専用道路、10:路面電車様道路等】 Bの道路規模とは、計画される道路についての代表幅員(大きさまたは規模だと思ってください)を示しています。 立川3・2・4号(新青梅街道)の場合、代表幅員で30~40m級の道路として計画されているという事を意味しています。 モノレールのベース道路としては22~30m(代表幅員記号=3)で計画されている都市計画道路も存在するため、立川3・2・4号(新青梅街道)は規模の大きい道路として計画されているという事がわかります。 以下に代表幅員記号を示しました)。 緑色で示すものが、立川3・2・4号(新青梅街道)に該当するものです。 代表幅員【1:40以上、2:30~40、3:22~30、4:16~22、5:12~16】 数値はいずれも代表幅員値(単位:m) これらのルールを踏まえ、その他の都市計画道路に付された番号および記号を読むと、その計画道路が期待されている役割と意味が見えてくるかもしれません。 3-2.モノレール延伸用地「駐輪場」さて、少し余談ではございましたが、テーマ本題に戻りたいと思います。上立野東交差点に差し掛かかったあたりより南西方向を見ると、今回のテーマの主役である「駐輪場」が存在します(写真4)。 図2に上北台駅およびその周辺区域計画と「駐輪場」の位置関係概略図を示します。 |
写真2 上北台駅軌道末端 (上立野東交差点より撮影) |
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写真3 上立野東交差点 |
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写真4 上立野東交差点の南西部分に位置する「駐輪場」 図1 写真4撮影位置 |
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図2 上北台駅およびその周辺区域計画と「駐輪場」の位置関係概略図 下部抜き出し枠は、駐輪場部分を拡大したもの。 |
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この「駐輪場」、三日月形っぽくも見えなくはない不思議な形状をしています。 現地で見ると解りづらいものの、航空写真等を用いてこの「駐輪場」をみると一目瞭然、明らかに新青梅街道(都市計画道路3・2・4号線)と芋窪街道(東京都道43号立川東大和線、都市計画道路立川3・3・30号線)を綺麗な弧を描く様に繋ぐ形が形成されています。 以下(図3)に該当区画周辺の都市計画概略図を示します。 なお、黄色で示す線が将来のモノレール軌道桁設置想定位置となります。 (モノレール軌道位置は、都市計画資料を参考に算出し図中に重ねがきしたもので、正確なものではございません。)
概略図内に示されている通り、この(「駐輪場」)部分も都市計画道路(新青梅街道)の幅員拡幅用地となっているのです。 既に用地確保が成されおり、暫定的に「駐輪場」として用いられているものと考えられます。 なお、新青梅街道の幅員拡幅用用地と記載しましたが、実際整備される際に上立野交差点自体を変形交差点とする事は考えにくく、この事から、この「駐輪場」はモノレール設置時において支柱が建設される部分用地になると想定されます(図4 モノレール専用道設置想定位置図)。
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写真5 上立野東交差点の南西部分に位置する「駐輪場」 上北台方向より撮影。 |
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写真6 上立野東交差点の南西部分に位置する「駐輪場」 (モノレール想定ルート重ね書き) |
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写真7 上立野東交差点の南西部分に位置する「駐輪場」 南部分末端。 |
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写真8 駐輪場外観 写真9 駐輪場脇歩道外観 |
図4 写真撮影位置 [写真8 駐輪場外観] 駐輪場を上北台駅方向より見る。 モノレール軌道の想定軌道より、写真中央部付近の上部をモノレール軌道桁が通過すると予想される。 よって写真下部には構造こそ分からないものの、モノレール支柱が設置されると考えられる。 [写真9 駐輪場脇歩道外観] 駐輪場脇の歩道を上北台駅方向より見る。 写真中央の歩道区間左部が、都市計画道路の指定区間。 |
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図5 写真撮影位置 [写真10 駐輪場外観] 駐輪場を箱根ヶ崎方向より見る。 駐輪場内床面に見えている白線が、およそモノレール軌道の設置軌道となる辺り。 白線自体はモノレール軌道桁の軌道を示している分けではない。 [写真11 駐輪場脇歩道外観] 駐輪場脇の歩道を箱根ヶ崎方向より見る。 写真中央の歩道区間右手側が、都市計画道路の指定区間。 |
[写真10 駐輪場外観] [写真11 駐輪場脇歩道外観] |
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3-3.上北台駅本来の軌道末端さらに、この駐輪場の上空部分にはテーマ1~3で簡単に触れたたもう一つの「事柄」が存在します。図6に上北台駅軌道末端部付近におけるモノレール軌道末端および都市計画図配置を示しました。 都市計画図上において、都市計画決定されている道路区間(モノレール専用道)は、現在の軌道末端部で終了していません。今回のテーマのメインとしております、この「駐輪場」南端位置までとなっているのです。 先ほど示した写真7(上立野東交差点の南西部分に位置する「駐輪場」南部分末端)の位置が、実際の都市計画道路区画の終点となっています。 普段何気なく使用しているこの駐輪場も、実際には頭上付近までモノレール軌道(計画)は来ています。 多摩モノレール箱根ヶ崎延伸ルート訪問の際には、モノレール軌道をイメージしながら散策すると、また違った景色が見えてくるかもしれません。 モノレール延伸計画は着実に進展を見せています。 実際に目視こそできないものの、散策者の頭上には将来のモノレールルートが通過しているかもしれません。 以上で、テーマ3.上北台駅先に存在する不自然な形状をした駐輪場(都市計画道路とモノレール)を終了いたします。 次テーマへは以下リンク【次ページ】よりお進み下さい。 |
図6 上北台駅軌道末端部付近におけるモノレール軌道末端および都市計画図配置 |
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