[[2016年8月13日撮影]
2016年8月13日(〜14日)に実施された旧姫路市営モノレール大将軍駅公開の様子。
(代表画像暫定掲載)
1.2016年8月13日(〜14日)大将軍駅見学会2016年8月13日〜8月14日(土・日)、旧姫路モノレール『大将軍駅』の一般見学会が開催されました。 姫路市営モノレール「大将軍駅」は、いよいよ今夏(2016年8月)より取り壊しが開始されるため、廃線後最初で最後の一般公開の場となります。 撮影は見学会1日目(2016年8月13日)の様子となります。 見学会は事前申し込み制で、インターネット受付、往復はがきおよびファクスでの受付となりました。 申し込みは8月5日(金)(はがきの場合:消印有効日)が締め切りで、当選連絡(当選分)は10日朝方発表されました。 見学会には「見学者負担金」として、一人当たり100円(大人・子供同額)の参加費用が必要であったものの、小額であった事もあってか多数の申し込みが寄せられたようです。 当初見学会は時間指定制の計4回/日、各回50人として発表されました。 その後、市が想定する応募件数を大幅に上回ったため、時間割を変更しての見学会開催となりました。。 事前に流れたネットニュースでは、8月2日の時点で定数400人に対して1200人と、およそ3倍となる倍率が示されました。 さらにその後の報道およびSNSの情報から、最終的な応募件数は5000〜7000程度となっていたようです。 |
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公開された大将軍駅ホームの様子 |
項2以降は、見学会の参加レポートを掲載しております。
(相当数の撮影枚数となったため、本日時点では代表画像を掲載させていただきます。)
-後日改めて画像を追加させていただきます。-
2.2016年8月13日(〜14日)大将軍駅見学会の詳細我々は2016年8月13日13時20分枠にて『大将軍駅見学会』に参加させていただきました。 以下に見学会時のレポートおよび画像を掲載いたします。 |
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2-1.姫路駅 |
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姫路駅を降り、徒歩にて一路大将軍駅(高尾ビル)を目指します。 |
現在はこの様に、モノレールの支柱が連なっています。 |
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今も市内に多く残る、旧姫路モノレールの跡 |
歩く事およそ5分、今回の見学会開催場所となる大将軍駅が見えてきました。 残念ながら、本年2016年度より解体が決まった大将軍駅。 廃止以来、一般に向けては最初で最後の一般公開となりました。 |
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2-2.大将軍駅到着 |
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(●は上記写真のおよその撮影位置を示す。) |
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正面に見えているのが旧姫路市営モノレール大将軍駅跡。 建物内に設置された廃モノレール駅という事で、鉄道ファンのみならずインフラ、廃虚等幅広いファンが存在します。 今回の見学会へ応募が殺到した理由も、この風景を見ると頷けます。 |
既に見学会参加と大将軍駅撮影を目当ての方が多数いらっしゃっていました。 ビル内に設置されたモノレール駅といえば、重慶モノレールや北九州モノレール小倉駅が有名ですが、今から50年近く前に「大将軍駅」は既に存在していました。見学会会場周辺には報道のカメラも多数見えました。 |
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2-3.大将軍駅公開 受付 |
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大将軍駅見学会受付の様子。 姫路市の職員の方々は連日、この見学会の抽選、当落対応に追われていたという事です。本当にお疲れ様です。 |
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我々の見学会枠となりました。 いざ大将軍駅内へ入場します。入場口となったのは旧ビジネスホテル(ニューキャッスル)のフロントへ通じる階段。ホテルのフロント脇に設置された扉より、大将軍駅内部へ入場しました。 |
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2-4.大将軍駅公開 見学会13日 13:20〜13:50枠 |
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大将軍駅ホームへは、旧ビジネスホテルフロント脇のドアより向かいます。左下に見える入り口が、長く封鎖されていた大将軍駅への入り口。ドアの左手がビジネスホテルのフロントとなります。ドアおよび階段の右手に見える木枠状の構造物は、おそらくビジネスホテル(またはそれ以前)を運用する際に、大将軍駅エントランス部分を隠すために設置された簡易の箱壁部分。右手より写真手前に伸びる木枠部分は、我々が昇ってきたビジネスホテルに続く(旧大将軍駅エントランス)階段部分となります。 |
ドアの向こうには、ホーム階手前の踊り場へ一直線に伸びる階段が存在していました。階段を登る最中、左脇にはモノレール運営時に使用されていたエスカレーターが見えます。左写真で説明した木枠壁が無い頃(大将軍駅健在時)は、エントランス階段を昇り切った右手に、このエスカレーターの昇り口があったものと推定されます。 |
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2.5階部分に位置する踊り場。 エスカレーターを登りきった部分、踊り場を介してホーム階へは階段で登ります。 |
エスカレーター外観写真 |
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闇に消えるエスカレーター 開業から50年近く経過し、当時の様子を伝える事のできる方も少ないと言います。 今回の見学会の開催によって、この構造物の情報が後世に多く伝わればと願います。 |
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ここまで登ってきた階段。エスカレーターはこの右部分に位置します。 短命ではあったものの、大将軍駅運用時は恐らく、この階段は駅ホームより下るために機能していたと考えられます。そう取れる理由の一つが、次に登場する改札口の床面にあります。 |
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踊り場よりホーム階へ伸びる小階段。 この壁の向こうはいよいよ大将軍駅のホーム階です。 |
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【3階大将軍駅ホーム階】 | ||
踊り場を登りきると、大将軍駅の改札が見えます。 改札右奥には精算所窓口も見えます。 |
大将軍駅の改札 当時は床面の加工跡および、注意書きの位置からして右側通行としていたようです。左手2レーンが降車客用。右手2レーンが乗車客用。ホーム階へ昇る際に使用した階段の進行方向(写真左手)と、昇り用として使用されていたと考えられるエスカレーター(写真右手)および券売所との導線(位置関係)も説明が付きます。 |
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改札口の床面に刻印された進行方向を示す加工跡。 降車用として使用されていたと考えられる、左2レーン。 |
降車用レーン 写真手前側がホーム階出口 |
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大将軍駅ホーム 旧姫路駅側 改札所はホーム脇に設置されていました。 |
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改札脇から見た大将軍駅ホーム |
旧姫路モノレールの時刻表 |
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券売所窓口 |
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券売所窓口の内部 窓口の円開口部より中を見ることができました。 業務に使用されていたと見られる机は、目視できる範囲で全て木造でした。 |
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券売所窓口の内部 |
券売所窓口の内部 室内は全般的に、鳥の糞にまみれている様でした。 |
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券売所窓口の内部 |
券売所窓口の内部 |
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大将軍駅駅長室 写真左手には、精算窓口が設置されています。 |
大将軍駅駅長室 内部 駅長室内部の家具は、既に撤去されている様でした。 こちらも、大量の鳥の糞が散乱していました。 |
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駅長室脇に設置された精算所窓口 |
精算所窓口 全3駅であるため、基本的に乗越はありえません。 将来の延伸も視野に入れられていた事が推定されます。 |
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大将軍駅最後の居住者がいました。 |
大将軍駅ホーム(ホーム壁面(軌道側)) |
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【大将軍駅ホーム(3階)】 | ||
改札口よりホーム脇へ移動し、手柄山駅側を見る。 いよいよ大将軍駅のホームにやってきました。 安全柵こそ設置されているものの、その雰囲気から当時の様子が伝わってきます。 ホームの直ぐ下にはモノレールのPC軌道桁とその上部に乗る走行軌条が見えます。 駅舎は全体的に見学会主催者によって事前に清掃が行われたそうです。本当にお疲れ様でした。 |
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大将軍駅ホーム階 ホーム上にはビル自体を支える支柱が連立し、お世辞にも広々とした空間とは言えません。 |
姫路駅側ホーム末端部分 |
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ホームと軌道側に設置された安全柵 |
大将軍駅ホーム ホーム中央付近床面 |
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ホーム乗降部分に設置された滑り止め |
大将軍駅ホーム(ホーム壁面) 壁には落書きの跡が確認できます。 |
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大将軍駅の天井 天板は防音タイプが配されていたようです。 |
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大将軍駅の駅名表 |
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非常階段位置を知らせる案内。 |
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大将軍駅ホームより見下ろすモノレール軌道 ロッキード式モノレールでは写真中央の走行軌条も集電に使用していました。このため、軌条と軌条間は通電のための配線が設置されています。 |
大将軍駅ホームより見下ろすモノレール軌道 (走行軌条部拡大) |
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大将軍駅の駅名表 |
大将軍駅の駅名表 |
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大将軍駅ホーム 姫路駅側 |
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今回の見学会では立ち入り禁止箇所となっていた姫路駅側の大将軍駅ホーム末端 |
大将軍側で、モノレールの軌道はいっきに右方向への角度がきつくなります。 |
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姫路駅側の大将軍駅ホーム末端からの景色 |
姫路駅側の大将軍駅ホーム末端全体写真 |
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モノレール軌道上面の様子 |
左の写真を手前位置より撮影 |
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大将軍駅ホーム 手柄山駅側 大将軍駅ホーム姫路駅側より、手柄山駅側に移動します。 |
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軌道末端部分とホーム末端部分 |
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ホーム末端部分で途切れるモノレール軌道 (手柄山駅方、走行および上部安定軌条部拡大) |
大将軍駅ホームより見下ろすモノレール軌道 (走行および上部安定軌条部拡大) |
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手柄山駅側に設置された階段。 モノレール軌道桁の支承部分の点検に使用されたのでしょうか。 |
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3.後記大将軍駅見学会の様子を画像にて紹介いたしました。相当数の撮影枚数となったため、本日時点では代表画像を掲載させていただきます。 -後日改めて画像およびコメントを追加させていただきます(〜8月中)。- また、撮影した動画についても上述した画像と合わせて後日掲載させていただきます。 さいごになりますが、姫路市職員および関係者の皆様、見学会の開催お疲れ様でした。 想像を絶する苦労があったかと思います。 皆様のご尽力のおかげで、大将軍駅の内部を拝見する事が叶いました。 本当に有難う御座いました。 /MJWS.org編集 |
最後に、手柄山交流ステーション「モノレール展示室」へ立ち寄りましたので合わせて画像を掲載いたします。 | |
旧姫路市営モノレールに使用されていた車両(展示車両は200形) 標準U形と呼称されたこの車両は、設計最高時速90km/hを誇りました。 (試作機の向ヶ丘遊園モノレール(標準T形小田急)は120km/h) |
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モノレールの台車および軌道部分 |
走行および安定軌条 |
モノレールの台車および軌道部分 |
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9/22の50周年シンポジウムの案内が張り出されていました。 |
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手柄山交流ステーション(モノレール展示室)の様子はこちらにも掲載しております。 |
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手柄山交流ステーションより大将軍駅方面を見る。 この景色ももうじき見納めとなります。 次回訪問は大将軍駅の解体が開始される時期を予定しています。 以上 |
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