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【 沖縄都市モノレール〔ゆいレール〕延伸区間を歩く 】
シリーズ第4回 浦添前田駅〜てだこ浦西駅
ゆいレール延伸区間を歩く1.ゆいレール延伸計画とてだこ浦西駅前回に引き続き、ゆいレール延伸ルートの散策を続けていきます。当シリーズは画像の紹介をメインとしており、詳細なコメントについてはこちら(ダイジェスト版)をご参照下さい。
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今回散策を行う区間。 浦添前田駅〜てだこ浦西駅間 |
浦添前田駅 |
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浦添前田駅 浦添前田駅を出たゆいレール延伸ルートは、直ぐにトンネル区間へと姿を消すことになります。 浦添前田駅自体、上り坂の途中部に位置しています。 工事が進められるトンネル新入部の様子。 |
先に位置するトンエル自体は、およそ掘削作業が完了しています。 |
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支柱は徐々にその高さを下げ、トンネル区間に吸い込まれていきます。 |
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トンネル区間手前、最後となる支柱。 これ以降トンネル区画では、床面に設置された支承に直接軌道桁が設置されます。 |
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トンネル開口面と並行する道路。 |
この位置でトンネルの開口面は終了。 以降地下区間を通過し、てだこ浦西駅手前で外に出ます。 |
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トンネル開口面終了地点をてだこ浦西駅側より見る。 ゆいレール延伸ルートはトンネル区間内で徐々に高度を下げます。 その後、てだこ浦西駅直前で地上部に出ます。 |
この付近は既に地下区間。 NATM工区に該当します。 NATMとは、ニューオーストラリアトンネル工法の略。 |
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カルバート区間に突入。 |
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写真の撮影位置はおよそこのあたり(↓) |
トンネル工事の工事現場入口に掲げられた看板 |
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交差点を渡り、てだこ浦西駅および浦西西原線1号橋工事現場付近へやってきました。 |
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迂回し、てだこ浦西駅軌道末端部側を目指します。 |
浦西西原線1号橋の工事も進められています。 写真の撮影位置はおよそこのあたり(↓) |
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てだこ浦西駅軌道末端部側に移動してきました。 (右手に見えているのは、軌道末端部東側に位置する沖縄自動車道) |
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浦添前田駅より続くトンエル区間は画像中央付近で地上部に出ます。 |
てだこ浦西駅軌道末端部より見たトンネル出口部付近。 まだトンネル構造物は確認できません。 |
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てだこ浦西駅手前に位置する分岐器は、片渡り線2組で工事が進められているとの事。 両渡り線(那覇空港手前の分岐器構成)ではないという所が味噌です。 これが意味するところ、てだこ浦西駅以降も延伸の可能性が十分考えられる、またはその様になったときでも対応できる構造とした、という事です。 先に紹介した両渡り線分岐器構成は、上り線と下り線とが一時的に進路を共有するため、通常中間駅には採用しません。 片渡り線2組とは、進路変更も可能ながら通常は上り線下り線が独立するため、両線の進路を妨げる事がありません。 この事から、中間駅部に設置する分岐器として採用されるケースが多くなります。 一例として、以降の延伸がかねてより考えられていた「首里駅」の分岐器は、この片渡り線が採用されています。 対して、以降の延伸が考えにくい「那覇空港駅」の分岐器は、両渡り線が採用されている、といった具合です。
片渡り線2組というのはこの前者にあたり、将来の延伸の可能性を考慮したものになっていると考えられます。 両渡り線ではなく片渡り線にするデメリットも当然あります。 片渡り線では、両渡り線と同様に上り線下り線を自由に進路変更するためには、構造上どうしても2組必要となります。 つまり建設費用が増加してしまうというデメリットがあるわけです。 東京モノレール第二ターミナルビル等で採用されたシーサス分岐器は、これらを課題を一挙に解消してくれる構造を有した分岐器が採用されています。 いわばコロンブスの卵とも言えるシステムなのですが、いろいろと背景があるのか、その他の路線では採用されていません。 |
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写真の撮影位置はおよそこのあたり(↓) |
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てだこ浦西駅軌道末端部の様子。 |
ゆいレールの次期延伸が期待される琉大、宜野湾および普天間方向。 |
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2017年現在、駅舎を含めてだこ浦西駅までの延伸区間全域において建設工事が進められるゆいレール。 当初計画では西原地区(現駅名称:てだこ浦西)までの路線が全体構想として計画され、2019年の延伸開業を持ってこれが完遂される事となります。 しかしながら、都市圏渋滞の解消や都市開発に至るまで、これを「ゆいレール」に期待する状況は継続しています。 新たな終点となる「てだこ浦西駅」以東直近には、キリスト教学院大学をはじめ、琉大病院、琉球大学等主要文教区域が配置されています。 ゆいレールについても、この区域への次期延伸が期待されている様です。 ゆいレールは都市モノレールとして建設が進められる事から、気になるのは帰属するベース道路の存在。 てだこ浦西駅までは3・2・14浦添西原線に付帯してきたゆいレール軌道も、沖縄自動車道越道直後の坂田交差点でこの帰属が終了。 以降、琉大方向へ向かうと仮定すると現行29号線(都市計画道路名:3・2・16翁長上原線)を東進する必須が生じます。 2017年現在、29号線(都市計画道路名:3・2・16翁長上原線)は坂田交差点上原間2.2kmで4車線化工事が進められている状況となっています。 規模的にも30m級(3)道路として整備される計画で、都市モノレール(ゆいレール)の帰属道路としても十分なサイズとなります。 将来的にゆいレール軌道が配置される可能性もなきにしもあらずな雰囲気です。 |
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次回は半年後の訪問を予定しておりますが、おそらく大半の区間での軌道桁の設置が完了しているものと考えられます。 残る区間においても安全最優先で無事に完工する事を願いつつ、今回の散策記事を終了したいと思います。 最後までご覧下さり誠にありがとうございました。 /mjws編集 |